「高校の「情報」の教科書がすごい件」と「社会と情報」の関連について考えてみた(3)
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一時期、情報教育関係者が注目した一連の記事である。新学期も少し落ち着いてきたので、そろそろ勢いでコメントしてみる。
【3】高校の「情報」の教科書が無駄にすごい無駄な件がズレてる件
小飼弾氏のエントリーに対する冷静な記事である。現場教員は生徒の事を中心に考える傾向があるので、冷静な記事は助かるものである。
さて、「社会と情報」に関わる部分について印象に残る部分を引用する。
小飼弾氏の言う「失敗」は、正しくない操作方法や、インターネット関連企業の事業的な失敗を指している。NHK高校講座で言う「失敗」は、著作権の侵害や、名誉毀損や侮辱などの法的に問題のある行為を犯すことや、自分や知人のプライバシー情報を自らインターネットに公開してしまう事だ。
高校生にとってインターネット関連企業の事業的な失敗は想像しにくいが、正しくない操作方法や法的に問題のある行為は想像しやすい。発売前のマンガをYouTubeに投稿する事は法的に問題のある行為であることがその例である。
しかし、法廷に出てから法解釈を覚えても間に合わない。失敗を責任が負える範囲にとどめるために、『高等学校情報A』では、もっと民事・刑事事件のケース・スタディを増やすべきであろう。
法教育について述べた部分である。著作権侵害が問題になるケースは民事・刑事ともに存在する。プロバイダー責任制限法はプロバイダーに対する免責だし、不正アクセス禁止法は不正アクセス行為の禁止に関する刑法の一つである。プライバシー権や肖像権は判例法で判断される。
「社会と情報」には「情報社会における法の理解と個人の責任」という項目があるので、情報社会における法教育の重要性が見てとれる。情報モラルを扱うには、情報法に関する知識が必要であろう。
( ̄Д ̄;; 「社会と情報」で情報法を本格的に扱う日は来るのか・・・?
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