ポスターセッションか、口頭発表か、それが問題だ
情報科教育に限らず、いわゆる学会や研究会では様々な発表がある。一般的な発表形式として、
- ポスターセッション
- 口頭発表
があるが、これらの違いは何だろうか。両方の形式で発表した事があるので、それぞれの特徴をまとめてみた。
★ポスターセッション
ポスターセッションとは、仕切り板などに発表内容(ポスター)を掲示して興味を示した参加者に説明をする発表形式の事である。
メリットを列挙してみる。
- 話し手と聞き手の距離が近いので参加者に合わせた密度の濃い発表が出来る
- 話し手と聞き手の距離が近いので細かな教材を提示できる
- 発表時間ではないときは、メモと筆記用具を設置しておくことでコメントをもらえる可能性がある
- 聞き手は自分の興味関心に従って発表を聞く事が出来る
- 時間を上手く使えば、口頭発表よりも多くの発表を聞く事が出来る
- 話の途中で質疑応答が出来る
デメリットを列挙してみる。
- 話し手は同じ話を何回もすることになる
- 流動性の関係から話す時間は数分程度に限られる
- ある程度の時間が必要なまとまった話は現実的ではない
- 発表時間が区切られていないので、上手く回らないとタイムロスが生まれる
これらの事を踏まえると、聞き手との交流を重視するときや教材を手に取ってもらいたいときにはポスターセッションが向いていると感じる。経験上、名刺交換率が高かった気がする。
★口頭発表
口頭発表は説明不要だろう。
メリットを列挙してみる。
- まとまった時間で発表出来る
- 司会が時間管理をしてくれる
- 話し手のペースで発表出来る
デメリットを列挙してみる。
- 発表者と聴衆がポスターセッションより離れている
- 細かな教材の提示は困難である
- 発表時間が決められている(平均的に20分~25分)
- 質疑応答が難しい場合がある
- 他の発表と時間が重複する場合は聞けない発表がある
これらの事を踏まえると、提案や授業実践報告、調査報告には向いていると感じる。
★閑話休題
口頭発表に関する書籍は様々あるが、ポスターセッションに関する参考図書は少ない。自分が参考にした書籍を紹介してみる。
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(´・ω・`)ゞ どっちもイイよ・・・
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