« 学会・研究会の予定 - 2012-1-2版 | トップページ | 情報デザインの授業につながる - アフォーダンス-新しい認知の理論 »

2012年1月 4日 (水)

高等学校の情報科教員の学歴って・・・

(T)

ブログの起源(ウェブページのURLと覚書きなどを記録すること)にのっとって、気になった記事をきっかけに記事を書く。

そのブログは「教育失敗学から教育創造学へ」。

このブログは公立中学校教師のブログで、個人的にチェックしている。大学附属高等学校と公立中学校では世界が随分違うので、色々と勉強になることも多い。(このブログが公立中学校の代表という意味ではない)

このブログでとても気になった記事が「教師の学歴についてい(教育失敗学から教育創造学へ)」である。

 教員採用で関係がある「学歴」は,大学卒か大学院卒か,ということくらいです。

 大学がどこであるか,というのは問題ではありません。

 教員採用試験の予備校のような大学卒でも,差別されることはありません。

 逆にいわゆる「偏差値が高い」大学だと,教員になってから逆差別を受ける可能性はありますが。

公立中学校では大卒と大学院卒に大した違いはないようだが、高等学校では大卒と大学院卒には大きな違いを感じる。特に大学進学率の高い高校においては、親学問との兼ね合いから大学院卒の意味合いは大きい。

高等学校の授業を教科書通りに展開するだけでは校高校生は満足しない。その単元にある学問的な背景や進路との関係など、教科書を逸脱する内容を授業に上手く織り込むことも求められるからだ。

教員採用試験の予備校のような大学卒の場合はさらに不安を感じる。教員採用試験の勉強をして教員になった人は教員採用のために大学で勉強した人であるから、教科に関する専門知識に疑問が残る。「この授業の本質は○○だよ」といった言葉が授業で登場することは難しいと推測する。

結果、大学がどこであるかというよりも大学院で結果を出したか(例:数学なら修士論文は「結果を出す」ことであり「総合報告」ではないという意味)が重要であり、大学がどこであるか、というのは問題になることはあまりない。

■情報科教員の学歴は?

「社会と情報」と関係の深そうな10の専門分野 ※ただし理工系を除く第1回情報学教育推進コンファレンスでも少し書いたのだが情報科が取り扱っている範囲は広範で学際的であり、親学問は多岐にわたる。人文学系、社会学系、理工系、芸術系、応用科学、実体経済などかなり幅広く学ぶには、大学4年間は短すぎると感じる。理想は博士課程修了以上だが、現実的には修士課程修了以上が良いと感じる。

情報科が多くの親学問を持つと考えるならば、就職後も勉強や研究の継続が必要となる。学問における方法論を習得には修士以上で結果を出すことが大切だと感じているので、修士課程修了以上が良いと思う。

特に本気で「社会と情報」の授業を展開するなら、退職まで勉強・研究の日々が続くだろう。なぜなら、情報科は情報社会という変化の激しいモノを取り扱う教科だからだ。

日々是勉強するには時間との戦いだ。
:-P

(T)

« 学会・研究会の予定 - 2012-1-2版 | トップページ | 情報デザインの授業につながる - アフォーダンス-新しい認知の理論 »

社会と情報」カテゴリの記事

コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 高等学校の情報科教員の学歴って・・・:

« 学会・研究会の予定 - 2012-1-2版 | トップページ | 情報デザインの授業につながる - アフォーダンス-新しい認知の理論 »

最近のトラックバック